コートを見ているお客さんに「コートをお探しですか?」はNGかも?

「いらっしゃいませ」のあと、なんて声をかけていますか?
お客さんの方から声をかけてくれるときは、だいたい買うものが決まっているのでそれに合わせて接客すればOKです。
問題はなんとなく入ってきた人への声のかけ方。買いたいものがとくになく、ただ、「どんなのがあるのかなー」と商品を見て回っている人に声をかけると、迷惑に思われてしまうかもしれません。実際、反応がもらえないこともあるでしょう。
そのようなお客さんに対しては、動きや視線を観察し、それに合わせて声をかけるようにします。
でも、たとえばコートをじーっと見ているお客さんに向かって、
と声をかけるのは危険かも。強制している感じが出てしまうからです。
「コートをお探しですか?」と声をかけるのは、「コートを買われますか?」と聞いているのと同じ意味にとられかねません。
そのコートがいいなーと思って見ていたとしても、その場で買うとは限りません。もしそこで、「はい。探しています」と答えようものなら、店内のコートを次々に見せられて、
こうなって、買わなければならなくなるのだろうな……。と考えて、怖くなってきます。なので、良いコートがあれば買おうかな、と思って見ていたとしても、
と答えてしまうのです。
断られてしまった店員は、それで引き下がるならまだお客さんを逃さないかもしれません。最悪なのは、食い下がる店員です。
これでは、お客さんはつかめませんね。
観察したあとの声のかけ方
基本は、さっきも書いたように、お客さんの動きを観察すること。
お客さんがコートの前で立ち止まり、いろいろ比べながら商品の値札とにらめっこをはじめたぐらいのタイミングで、
と声をかけます。
また、お客さんがある程度店内を見て回って、ある商品の前で立ち止まったとします。そうしたら、
といったふうに声かけします。これなら抵抗もなさそうですね。成約への距離も近いと思います。
お客さんには最初に自由に店内を見てまわってもらい、「放っておかれている」と感じさせない程度のタイミングで声をかける。このようにシンプルに考えて、臨機応変に声かけしていきましょう。