普通、自分のことを積極的に話してくれるお客さんは少ないと思います。付き合いが浅いならなおさらですね。それでも、常連のお客さんになってくると、だいたいは徐々に話をしてくれるようになるものです。
問題は、もとから無口なお客さんですよね。喋らないお客さんとのコミュニケーションってどうすればいいんでしょうか?
反応がなさそうでもとりあえず話してみる
無口な人を自分から喋らせることはできませんが、質問に答えさせることは可能です。
無口はなにも話さない、喋らないから「無口」なのです。なにもしなければずっと話さないまま。
その人から喋ってもらうのは至難のわざですが、こちらから話しかけることならできます。話題をいろいろ変えつつ、反応をうかがってみましょう。
興味がない話題なら反応してくれないかもしれませんが、話していれば何か一つくらいは反応を示すと思います。反応してくれたならそれを見逃してはいけませんよ。

反応しているかどうかを見分けるには、表情や動きをよく観察しましょう。アンドロイドでもなければ、気持ちが表にまったく出ない人間なんてこの世にいません。気づいてあげることも店員の仕事の一つです。
興味を示した話題を見つけたなら、質問をしてみます。いろいろ聞きたい気持ちはわかりますが、質問は最小限にとどめてください。相手は無口な方ですから。
質問の内容ですが、「イエス」か「ノー」で終わる質問はダメです。たとえば、「今日は暑いですね」なんかがそれです。「ハイ。」で会話が終わってしまい、振り出しにもどってしまいますからね。
「話したくない」原因は?

お客さんが話さない原因はどこにあるのか考えてみます。
だいたいは以下の2つが原因です。
- お客さんの性格の問題
その人の育ちだとか、生き方に原因がある場合。これは店員にはどうしようもありませんね。
- 店員側に問題がある場合
大問題ですが、無意識にこのようなケースを起こしてしまう場合もあります。
大きな原因は、お客さんに対してマシンガンのように質問をしていること。心当たりのある方は要注意です。お客さんのことをすみずみまで知っておきたいのはわかりますが、聞けば聞くほど心を閉ざしてしまい、反応がもらえなくなって悲しい思いをします。
また、お客さんにとって興味のない情報を口にしていることも原因です。
興味がないので反応してもつまらない上に、「返事をすると、ノセられて、勢いで商品を売りつけられてしまいそう」とある種被害妄想のような考えになってしまい、積極的に話さなくなってしまいます。
デリケートなお客さんとの話題は?
話す内容は、相手が共感できて、二人で情報を共有できるような話題を積極的に話しましょう。話すうちに、自分のことを打ち明けたくなるように、うまく話をコントロールします。相手が話しやすい環境をつくるのです。
たとえば相手から経験を引き出し、(相手が興味のある話題を話すことが前提です)
それに共感する、
といった風です。共感することは、安心感を与える効果があります。
むずかしいですが、無口なお客さんの気持ちを察して接客していかないと、いつまでたってもお客さんは自分のことを打ち明けてはくれないでしょう。経験を積めば、だんだんコツがつかめてくるはずです。
間違っても、畳み掛けるような質問はしてはいけませんよ!しまいには怖がられて接客どころではなくなりますから。笑