現在の労働環境とは切っても切り離せない状態にあるうつ病。
この記事を見てくれている皆さん、もしくは皆さんの周りの方々に、うつで悩んでいる方はいますか?
私も精神的に打たれ強い方ではなく、何度かうつっぽくなってしまうことがありました。
当時は実家から離れたところに住んでいたので、相談できる人もおらず、なかなか同僚にも言い出せずにズルズルとブルーなまま仕事を続けてしまいました。
うつの治療をいざ始めてみると、長引いてかなり苦労した覚えがあります。
このページでは、私のような失敗をしないために、在職中にうつ病に悩まされたとき、会社にはどのように申請すればいいのか、どう行動すればいいのかを説明していきます。
うつ病は「心の風邪」と言われています。普通の風邪よりも少し時間はかかりますが、治療をすれば風邪が必ず治るように、きっと良くなります。
うつになる人の傾向
うつ病にかかってしまった人には、いくつかの共通点があります。
- いくら休んでもからだがだるい
- ふだん仕事は真面目に、熱心に取り組む方だ
- 熟睡できていないと感じている
- 頭痛がする
- 食事をしても味がしなくなる
- 何をするにもまず「めんどうだな…」と思ってしまう
いくつ当てはまれば……という診断ではありませんが、「何かいつもとはちがうな」と思うことが多くあるなら、いちど病院に行っても良いかもしれません。
医師の診察を受け、休職の申請も考慮しましょう

うつかも……と思ったら、まずは医師の診察を受けましょう。
「うつ病」と聞くと思いつく病院は、
- 精神科
- 心療内科
がありますが、ざっくり分けると精神科は「心の病気」、心療内科は「心の病気からくる体の異常」を主に取り扱っています。
なのでうつ病を自覚している人は、精神科に足を運ぶのが良いでしょう。
休職が必要な場合は、休職できる期間と手続きを就業規則で確認し、休職の申請を行います。
休職の申請を行った場合は、健康保険組合に傷病手当金の申請をしましょう。
休職期間中は、標準報酬月額(賃金、給料、俸給、手当、賞与などの月の合計)の3分の2が傷病手当金として支給されます。
必要書類など、くわしくは、全国健康保険協会のホームページをご覧ください。
長時間労働やパワハラなど、仕事が原因でうつ病を患った場合は、労災保険の対象となります。
労災が認められたら、うつ病の治療で働けなくなる間は平均賃金80%の補償が支給されます。
くわしくは厚生労働省の「労働災害が発生したとき」をご覧ください。
うつでからだがダルい中、面倒な手続きかもしれませんが、これもあなたの人生を守るため。休職を視野に入れている場合はしっかり下調べをしておきましょう。
雇い主には労働者の心身の健康を守る義務があります
使用者(雇い主)は、労働契約にともない、労働者の心身の安全を確保しつつ労働ができるよう、必要な配慮をするものと定められています。
長時間労働対策として、週40時間を超える残業が1ヶ月100時間を超え、かつ疲労の蓄積が見られる労働者が申し出たときには、医師による面接指導を行わなければならないことになっています。
たとえ残業が一定以上でなくても、健康への配慮が必要な労働者については、医師による診察を受けさせなければなりません。
このルールが徹底されている企業ばかりだとは思いませんが、あなたが知っておくことで、理不尽な企業から身を守ることにつながる場合もあります。

最後に
うつ病は、はっきりとした症状が出にくい病気です。
自覚するまでに時間がかかり、自覚したとしても病院には行きづらい。周りにもなかなか話せない。
しかし、放っておくと症状はどんどん悪化していきます。
うつ病は病気です。無理に気分を切り替えようとしても、完治することはありません。
「自分はうつなんだな」とまずは受け止めて、治療を受ける必要があることを理解しましょう。
また、友人や同僚の様子がしばらく変だったり、最近元気がないな、と感じるようであれば、うつ病かもしれないこと、病院できちんとした治療を受けるべきことをぜひ伝えてあげてください。

つらいときには周りの人に助けを求める。そしてあなたが助けを求められたなら助けてあげてほしいと思います。