何かこのアルバイト、ブラックっぽい?
そう思ったとき、身を守るためにはある程度法律などの知識が必要です。
でも、イチから学んでいくのは非常に時間がかかります。そんな時間があるならLINEで友だち誘ってご飯でも食べに行きたくなります。
なので、このページでは実際にある例と一緒に、どんな法律が私たちを守ってくれるのか紹介していきたいと思います。
「あるある」を例にすることで、より法律を身近に感じられ、理解もしやすくなるでしょう。
今のアルバイト先がちょっとおかしいなと感じている人、これからアルバイトを始めたい人は、ぜひ目を通してみてください。
求人情報はどこに注目するべき?
答 労働条件を細かいところまでチェックしましょう。
企業側は、仕事内容、賃金、労働時間などの条件を明記する義務があります。まずは、労働条件がちゃんと書かれているか確認しましょう。

研修中は時給が低いところもありますが、たとえ研修中でも(そして高校生であっても)、賃金が最低時給を下回るのは違法です。
最低時給は地域ごとに違うので、事前に厚生労働省のホームページなどで調べておきましょう。
勤務日数、仕事内容についても、自分の希望と合うかを確かめて、面接のときにひととおり質問しておきます。
とくに仕事内容については、あいまいにしておくと、「あれもやれ」「これもやれ」と後で仕事を押し付けられる原因になります。自分を守るために、面接できっちりと聞き出しておきましょう。
求人の条件と異なる条件で契約を求められる場合もあります。求人情報はプリントアウトして持っておき、契約内容との違いがないかいつでも確認できるようにしましょう。
シフトが勝手に追加されていたら?
答 きっぱり断ってOK

シフトのトラブルは、アルバイトをしたことがある人なら、1度や2度くらいは経験していると思います。
募集には「週1日〜」なんて書かれていたとしても、現場に入ってみると、「明日も入って」「この日は休まれると困る」などと、シフトに入ることを強く求められることがあります。
採用時に同意した以上のシフトをいれる場合は、事前に労働者の同意が必要です。
勝手に入れられたシフトだったり、同意していないシフトはきっぱりと断ってしまいましょう。シフト時間の延長についても事前に同意が必要になるので、断ることができます。
職場が人手不足であっても、それは責任者が解決すべき問題で、アルバイトが負担するところではありません。
もちろん、頼まれた場合でも、「入っても問題ないな」と思うのであれば、シフトに入ってもらって大丈夫です。
シフトが減らされていたら?
答 場合によるが、賃金は最初のシフト通りもらえる
シフトの追加とは逆に、シフトが一方的に減らされていることもあります。
お客さんの数が少ない日などに、「帰っていいよ」と言われるケースもありますが、同意なしに労働時間を一方的に減らすことは認められていません。
強制的に帰らされた場合、時給は規定通りに支払われる必要があります。
また、設備の故障などでお店が営業できなくなったとき、使用者(雇っている人)は、平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなくてはなりません。
休憩時間が思うようにとれないときは?
答 使用者(雇い主)には、自由な休憩時間を与える義務がある。休憩が取れないときはその労働時間分、賃金が支払われる。
使用者は、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間以上なら少なくとも1時間以上の休憩時間を労働時間の途中に与えなければなりません。また、この休憩時間は自由に利用させなければなりません。
休憩時間中は電話対応や、お客さんの対応をさせてはならないのです。

昼休み中に仕事を求められたときはその時間分、賃金が支払われる必要があります。その場合には、昼休みとは別に休憩時間が与えられなければいけません。
お客さんが少ないときなどに強制的に休憩を取らせて、その分の賃金を支払わないことは認められません。
まとめ
- 労働条件は事前にチェックすべし
- シフトは同意がなければ勝手に変えてはいけない
- 雇い主には休憩時間を取らせる義務がある
いかがでしたか?私も知らなかったことが多くて、最初はびっくりしました。
バイトだからといって、雇い主に使い捨てにされるなんてまっぴらごめんです。自分を守るためにも労働法などの知識は頭に入れておいて損はありません。正社員の立場からでもおおいに役にたちますから。
アルバイトの立場も、意外と捨てたものではありませんね。